AI、バーチャルな社会だからこそ! 子どもが美術館で磨ける5つの能力

最近は、テクノロジーの発達で自宅に居ながらいろんな体験ができます。VRやプロジェクションマッピングを駆使して、異世界を体験できる施設も増えてきました。しかし、それは「本物」ではありません。アートやエンターテイメントの一つだけど、あくまで作り出されたモノ。
私は、子ども時代こそ本物を五感で吸収するべきだと考えていて……。本当の本物は簡単にコピーができない。本物には作り手の本気が込められています。普段触れることができないような「本物」と出合えるのが美術館です。今回は、子どもと美術館に行くメリットをお伝えします。
①ゼロから生み出す「想像力・創造力」を育む

今の時代、与えられた状況で言われた通りに動くだけでは、活躍するのが難しくなっている気がしています。個性を発揮したり、時代に合わせて柔軟に行動できたり。親として、トラブルさえもクリエイティブに工夫して乗り越えてほしいと思っています。
美術館は「クリエイティブ」の宝庫です。いろんな美術館がありますが、展示されている作品には生まれた背景があり、何かを表現しています。自分の想像を超える、想像力・創造力を感じながら、自分の直感を磨いてほしいと願っています。
②多彩な作品に触れ「表現力」が豊かになる

繊細な表現、ダイナミックな色使い……作り手によって作品には個性が生まれます。触れたことのない素材を使っていたり、珍しい芸術的技法を取り入れていたり。美術館では、自分の枠を超えた世界に触れることができます。
大きな作品から受ける圧倒的なパワーは、テレビやパソコンの画面からは得られない感覚です。何かを表現するためには、表現する方法をたくさん知っているほうがいい。美術館でたくさんの作品に触れることは、自分がアウトプットするときに役に立つのです。
③美意識が高まり「美的センス」UP

リーズナブルで親しみやすいデザインも素敵ですが、美術館に展示されるような希少性の高いデザインに触れることで美意識が高まります。展示されるということは、展示されるに相応しい価値があるということ。子ども時代から、価値あるものに触れるのは貴重な体験です。美術館はセンスを磨くのにピッタリ♪
④「教養」が身につき暮らしに活かせる

美術館では常設展だけでなく特別展などいろんな企画が催されます。ぜひ気になるテーマのときは美術館に足を運んでみてください。作品をじっくり見つめることで、新たな発見があるはずです。
大人になったときに有名な芸術家を知らないのは「教養がない」と見なされますし、美術的知識が受験の役に立つこともあります。美術を知ることが暮らしに役立つのです。
⑤多種多様な作品を楽しむことで「自己肯定感」を高める

「太陽の色は赤や橙で書かないとダメ」大人になるにつれて、そんな固定概念に縛られるようになります。でも、美術館に展示されている作品には「これ、何?」と理解が難しいアートもあります。美術に詳しくない人間からすると「?」が出ることは多々ある。でも、「いろんな作品があるね」「こういう表現の方法があるんだ~」と素直に受けとるようにしています。
いろんな作品を受け入れることは、多様性を受け入れることに繋がると感じています。太陽を青で描かれていても否定しない。上手い下手だけで分けるのではなく、純粋にアートの世界を楽しめたらいいなと思っています。
子どもと一緒に美術館に行けば、親子で能力開花する!?

想像力・創造力、表現力、美的センス、教養、自己肯定感……美術館で過ごすことでいろんな能力が磨かれていきます。机上の勉強も大切ですが、それ以上に本物に触れたり体験したりすることに意味があるのでは? 子どものうちから五感で感じて体も心も豊かに育ってほしいです。
親としては、子どもの成長が優先事項になりますが、大人だって伸びしろはきっとあるし、大人が生き生き過ごす姿は子どもにプラスに映るはず。ぜひ親子で楽しんでほしいな。今回は、美術館に行くことで磨かれる能力を紹介しましたが、難しいことを考えずに楽しんでくださいね。